夏の日差しが肌を焼くように強い今日この頃。
 幻想郷の木々は陽の光を深緑の葉で一身に受け、晴天の世界を色鮮やかに飾っていた。
 汗ばむ温度と湿度が鬱陶しいこと極まりないが、陽に向かって叫んでも事態が急転する訳でもないので、大人しく窓を開けて換気をしたり、河童特製の冷風機を起動させるだけである。
 私の住居がある魔法の森も例外ではなく、むしろ化け物茸が飛ばす瘴気や胞子のせいで中は異常なほど蒸し暑くなっていた。
 住居の周辺は木を切り倒し、瘴気や胞子が侵入しないように特別な魔法をかけてあり、ある程度は涼しくなっているけど、風通しが若干悪いため、他のところより暑いかもしれない。
 こういう時こそ冷風機は役に立つ。
 部屋の熱い空気を外に出して、涼しい風を吐き出すという不思議な機械。原理はよく判らないけど、涼しいから特に気にしていない。
 最近調子が悪くって若干暑いが、それでも外よりは涼しい。壁一枚隔てて外は灼熱地獄となっているので、陽が沈むまで外には絶対出たくない。
「作りすぎちゃったね……」
 テーブルを挟んで私と反対側に座る女性は、目の前にある光景を見て苦笑いしながら呟いた。
 洗濯したばかりのような白のカッターシャツ、真紅のネクタイを身につけている。薄紫色の髪を靡かせ、頭からは細長くシワの入った不自然な兎耳を二本生やす。
 鮮血のように真っ赤な双眸を持ち、整った顔立ちはひと言で美人と言い表せる女性ーー鈴仙・優曇華院・イナバは困ったように眉を八の字にした。
 彼女は私のあるお願いのために、こんな暑い日差しの下、わざわざ家にやってきてくれたのだ。
 そのお願いとは、料理である。
 元々私はある程度の洋食は作れる。といっても他人にご馳走できるような豪勢な物は作れない。
 少人数で食卓を囲んで談笑する程度の料理。
 別にそれだけで食事に困ることはないのだが、それだけっというのも芸がないと思った。
 食事とは舌を楽しませる一種の娯楽要素である。その娯楽要素を少しでも増やせるのに越したことはない。なので他の料理を作ろうと思い立ったのだが、どうやって増やそうか悩んだ。
 本を読みながら作れるとは思うが、あまり失敗して材料を無駄にしたくなかった。
 なので、私は他の者から教わろうと考えた。
 誰から教わろうかと考えていたら、友達である鈴仙のことを思いだし、彼女は迷いの竹林内にある永遠亭という屋敷に大量に住み着く妖怪兎たちにご飯を作っていると言っていた。鈴仙が洋食を作っているようなイメージはなく、それに永遠亭は純和風な屋敷なので確実に和食だろうと思って彼女に料理の手ほどきをお願いしたのだ。
 彼女は快く承諾してくれて、私に和食の作り方を教えてくれた。
 ご飯の炊き方、味噌汁の作り方、秋刀魚焼きや冷や奴、卵焼き、おにぎり、ちらし寿司、吸い物、煮物、おひたし、麻婆豆腐、炒飯、パエリア。
 明らかに米を使用する料理が多く、日本食以外の物が含まれていたが、名前しかしらない料理だったのでツッコまずに教わってみた。
 さすがに何年も永遠亭で料理を作っていただけあるのか、料理のレパートリーは多かった。
 勉強になったので私は説明されるままにメモを取りながら作っていった。
 料理を作る鈴仙はとても楽しそうだから、つい見とれてしまう。
 料理の手際を誉めると彼女は嬉しそうに照れるので、もっとそんな可愛い顔の彼女を見てみたかったから、私もつい誉めちぎってしまった。
 そしてその結果がこれである。
 私と鈴仙の前にあるテーブルの上には、今にも落ちんかと思える数の料理が置かれていた。
 十人分と言っても間違いないほどの量。
 見事に作りすぎたのだ。
 お互い調子に乗りすぎた結果がこれである。
 もう少し自重しておけば良かったものを……。
 今更後悔しても後の祭りである。
 私たちはなんとか食べようと挑戦してみた。
 料理はほっぺがとろけそうになるほど美味しく、箸の速度も速くなった。
 パクパクと料理を頬張っていき、意外にすべて食べられるのではないかと淡い期待をもってしまう。
 それから数分後、私は元々小食なため、すぐにお腹は膨れこれ以上食べたら体を壊すと思い箸が止まった。
 鈴仙も少ししてから箸が止まり始め、今ではただ料理を見つめているだけであった。
 テーブルには空になった皿がいくつか置かれているが、まだ何品か料理が残っている。
 お肉がたっぷり入った炒飯、膨れたお腹にはきつそうなお味噌汁、デザートで作った杏仁豆腐が四つ。
 私たち二人ではとても食べきれない量であった。
「アリス……食べれないよね?」
「うん……もう無理……」
 鈴仙の問いかけに、私はお腹を押さえながら応える。
 今は夏場であり、冷風機があまり効いていない部屋に長々と置いておくのは危険だ。早く食べなければ痛む可能性がある。
 だが、判っていても食べれない物は食べれない。
「夕食まで置いておけるかな……」
「今夏場だし、ここらへんは湿度が高いから危ないよ」
 冬場だったらどんなに良かったか、そう悔やんでも仕様がない。
 もったいないが捨てるしかないのあろうか。
「折角作ったのに……」
 しかも、よりによって残ったのはすべて私が作った料理である。
 鈴仙もいくつか料理を作っていたのだが、私より数が少なく、彼女の手料理を堪能したいという思いから、私がほとんど食べてしまった。
 鈴仙は私の料理を、美味しいよ、と言いながら食べてくれたが、量が量なのですべてを食べることはできなかった。
 腕によりをかけて作ったのに、誰にも手をつけられずにいる料理が可哀想に思えてきた。
 もうちょっと限度を考えれば良かったのに、私は何をやっているのか。後悔しても意味がないのは判っているのだが、後悔しずにはいられなかった。
 と、正面に座って既にお腹がいっぱいのはずの鈴仙が、炒飯が盛られた皿に手を伸ばした。
 顔を上げて彼女を見ると、鈴仙は満面の笑顔を向けていた。
「捨てるなんてもったいないよ、私が食べるよ!」
 先ほどまで満腹といった表情をしていたはずの鈴仙だが、明らかに無理をしているような笑顔だった。
 もう食べれないはずである。これ以上食べたら鈴仙が体調を崩してしまう。それは止めなければいけない。
「そんないいよ、無理するとお腹を壊すわ」
「大丈夫だよ、アリスの料理美味しいからきっと食べれるよ」
 そう言って私の制止を聞かずに、鈴仙は真っ白な蓮華を持って炒飯を食べ始めた。
 彼女が私の料理を美味しいと言ってくれるのは嬉しいのだが、本当に大丈夫かと心配してしまう。
 鈴仙が美味しそうに炒飯を口に含んで咀嚼していく姿を、私は心配しながら見つめるしかできなかった。


     ☆


 予想通りと言えば予想通りの結果である。
「うぐぅ〜…………」
 アリスの作った手料理を捨てるなんてもったいないと思い、無理をして残った料理をすべて平らげた結果、捨てられる運命の料理はなくなり、私のお腹は今にも破裂しそうなほど満腹となっていた。
 アリスの料理は本当に美味しかったのと、このままでは彼女が悲しんでしまうという思いが、限界の胃袋に隙間を作ってくれた。
 喋ることさえ困難な状況で、私は食事をしたテーブル近くに置いてある薄緑色のふかふかソファに腰を下ろした。
 たった数歩の距離なのに、お腹への負担は大きかった。
 下を向いていると嘔吐感が酷いので、天井を仰ぐように顔を上げ胃の中の物が消化されるのを静かに待つ。
 ああ、お腹痛い。
 苦しい……気持ち悪い……。
「鈴仙、大丈夫?」
「うん……」
 私の隣に腰を下ろしたアリスが心配するような声色で聞いてきたので、なるべく笑顔で短く答える。
 お腹はカッターシャツ越しでも判るほど膨れており、撫でると何が詰まっているか判らないほど硬かった。
 アリスにいいところを見せようと料理を作った結果がこれである。調子に乗ると本当に悪いことばかり起きる。
 まぁ、アリスは私が作った料理を美味しいと言って食べてくれたし、幸せと言えば幸せである。
「お腹が痛いなら横になってみたらどう?」
「うー……うん……」
 アリスの提案に私はなんの迷いもなく頷く。
 確かに座っているよりは横になって休んだほうが楽かもしれない。
 それにこのソファは弾力があるので気持ち良く眠れそうである。
 お言葉に甘えて私は落ち葉のように脱力し、目を瞑りながら、ゆっくりと体を横に倒す。
 ソファの柔らかい感触が頬に触れる。
 ああ、気持ち良い……。
 しかし、私の座っている腰辺りの感触より、顔の部分の感触が少し硬いように思えた。
 この柔らかさは綿とはまた違う感触。
 アリスの家のソファって、こんな感触だったのだろうか、と疑問に思いながら瞼を上げ視線を下に向けた。
 そこで見えたのは薄緑色のソファの色ではなく、薄く綺麗な青色の布。その布は薄緑色のソファと私の頭に挟まれている状態であった。
 なんだっけ、これ……さっきまで見ていた気がするけど……。
 曖昧な記憶を探っていくと、答えはすぐに判った。
 判った瞬間、視線を慌てて天井へと向けた。
 そして、私を見下ろすアリスと視線が重なった。
「ふふ、甘えん坊さんかしら?」
 クスリと微笑むアリスはその粉雪のように白い肌を持つ手で、静かに私の頭を撫でた。

 あ…………アリスの膝枕ッッッ!!!?

 私は信じられない状況となっていることに気づいた。
 てっきりソファに横になったかと思ったらアリスに膝枕をしてしまったようだ。
 確かに横になる前はアリスが隣にいたが、てっきり横になるのを勧めた時にはもう退いていると思った。
 しかし、そんなことはいっさいなく、まだ座っていたアリスの太股を枕としてしまったのだ。
 私はアリスと手を繋ぐだけで緊張するのだ。
 そして今はスカートを間に置いて彼女の足に触れているのだ、これを緊張しない者なんているのだろうか。
 鼓動が高鳴り、胸と顔が炎のように熱くなる。
 アリスのスカートは夏場用になっているため、生地が薄い作りになっていると前に聞いた。
 確かに触れてみて生地が薄いのは判る。
 判る。
 判る。
 判る。
 アリスの太股の感触も判る。
 って、私は何を考えているのよ!! これではただの変態じゃないの!!
 とにかく落ち着かねばならない、友達に膝枕をされて興奮しているなんて引かれるのは確実。
 でも……アリスの足って柔らかいなぁ。スカート越しでも判る。実際に触ったらどんなのかなぁ……あああああああぁぁぁぁぁぁぁッッッ!! だからそれは変態行為だってと思っているのに考えてしまう。
 ぐるぐると視界が歪み始め、満腹による腹痛で私は動くことができなくなっていた。
 唯一の救いが体を横にして寝ているため、アリスの顔を見なくても済んでいることである。仰向けになって寝ていたら、きっとアリスの顔が正面にあって、休むにも休めないに違いなかったから。
 緊張して意識が顔、特に頬に集中して、時の流れが遅く進んでいるように感じる中、冷風機の生ぬるい風が私の体を申し訳ない程度に冷やしてくれる。
 アリスが私の頭を撫で、その指先が私の肌に触れる度、矮小な私の心臓は破裂するかと思わんばかりに高鳴った。
 アリスと密接している状況、一瞬でも気を抜けば気絶してしまいそうで、それでも顔がニヤケる幸せなひと時だった。
 これでお腹が痛くなければ幸せだったものを。
 あ、お腹が痛くなかったらこんな状況になれなかったから、仕方がないことかな。
 そう考えていたらまたお腹が痛くなってきた。
 ああ、早く消化して欲しい。
 満杯の胃袋が悲鳴を上げ始めたので、お腹を押さえて痛みを誤魔化そうとする。
「ごめんね、鈴仙」
 呻き声を漏らしながら、満腹感を誤魔化そうとすると、膝枕をしているアリスが謝った。
「ううん、アリスの料理だけだったら全部食べれたけど、私の分もあったし、作りすぎた私が悪いよ」
「私の料理より鈴仙の料理のほうが美味しいよ。私が作りすぎちゃったから……ごめんね、美味しくなかったのに、無理矢理食べてもらって」
「そんなことないよ! アリスの料理は凄く美味しかったからお腹いっぱいなのに食べれたんだよ!」
 アリスが悲しそうに表情を歪めたので、私は慌ててその言葉を否定した。
 これは嘘でもお世辞でもなく、アリスの料理が本当に美味しくって、気をつけないと今のような状態になるほど食が進む料理であった。
 初めて作る料理ばかりと言っていたが、本当に初めてかと思えるほど手際が良く、お金を取っても不思議ではないほどの味だった。
 私の言葉を聞いたアリスは、悲しい表情が破顔して、まるで華のように美しい笑顔を作った。
「うん、ありがとう」
 本当にアリスは素直に綺麗と思える。
 整った顔立ちに、粉雪のように白い肌、広大な空の色をしている双眸、潤った桃色の唇。
 人形のように精巧なアリス。
 見た目の容姿だけではなく、中身の性格も合い極まって天女のような美しさを持っている。
 ずっと見ていても飽きない、むしろもっと見ていたい。
 ああ、綺麗だ、本当に綺麗だ。
 それになんかいい香り。香水かなぁ、花の香りだと思うけどなんて香水使っているのかな。それとも体を洗う時に使っている物なのかな。
 私も使ってみようかな、アリスとお揃いになってみたいし。
 今後の計画を頭の中で模索し、アリスと触れ合っていることも極まって、自然と笑顔になってくる。
 だけど、今はとにかくお腹をどうにかしなければいけない。はぁ、なんとかならないかな。
「……鈴仙、結構お腹が出ているけど大丈夫?」
 膨れ上がったお腹を撫でていると、アリスが声をかけてくる。
「はは……とりあえず休めばなんとか……でもこれじゃあ、太ったみたいだね」
「鈴仙は元々体型がいいから、太ったというよりは妊婦さんみたいね」
 食べ過ぎということなので、少し恥ずかしい感じもあるが、アリスは私の体型を誉めてくれて嬉しかった。
 しかし、確かに言われてみればお腹だけが膨れている状態なので、太ったというよりは妊娠しているようにも捉えられる。
 妊婦さんということは……。
 ふと、あることが思いついた。
 場の空気を盛り上げるために話題を広めてみよう。
「妊婦さんかぁ……じゃあ、私とアリスの子だったりしてね。……そんなことありえないか」
 このお腹の原因は私とアリスが作った料理なのだから、これはある意味二人の間にできた子供ではないだろうか、と考えたが私たちは女性同士である、そんなことがありえる訳がない。
 話題をふっておいて、言葉の矛盾に気づいてツッコんでしまう。苦笑しながらアリスへと視線を向ける。
 こんな冗談、アリスなら笑い飛ばしてくれるだろうと、思っていた。

 だけど、アリスの頬は真っ赤な果実のように紅潮していた。

 私から視線を外すように、顔は横に向けられている。
 いつも落ち着いた雰囲気を持っている彼女だが、今は動揺するように目線が泳いでいるのが判る。
 普段あまり見ないアリスの表情。
 場の雰囲気を和ませようとしたはずなのに、奇妙な空気が場を重くしているのが判る。
 突然の変化に私は動揺を隠さずにはいられなかった。
 何が起きているのだろうか。私は何かまずいことを言ったのだろうか。
 そう考えてみて私はあることに気づいた。
 まさか、彼女は私がアリスとの子供なんて言ったからそれに立腹したのではないだろうか。
 そうとなれば私はなんてことをしてしまったのだろうか。
 アリスをことを考えずにそんなバカなことを口走ってしまうなんて……。
 突然他の者との子供なんて言われたら気分を害するに決まっている。
 その事実に私の思考は停止し、世界の終わりかのように全身から血の気が引いていく。
 息が詰まるように苦しく、背筋に悪寒が広がった。
 アリスに嫌われた。
 アリスに嫌われてしまった。
 終わってしまった。
 私の人生が終わってしまった。
 絶望が思考を支配する。
 
「…………私が、お母さんのほうがいいな……」

 涙腺が弱まってきた時、ポツリと誰かの呟く声が聞こえた。
 真っ白な意識の中、その言葉の意味に気づくのが遅れてしまう。
 数瞬、間を置いてから私はその声の主である、アリスへと恐る恐る顔を向ける。
 本当はアリスを見るのは怖かったのだが、その言葉の意味が理解できなかったので、自然と顔が動く。
 そこには嫌悪するでもなく、怒る表情でもなく、アリスは本当に恥ずかしそうな表情で私を見つめていた。
「今、なんて……?」
 答えを求めるように彼女に問いかける。
 するとアリスは顔をさらに赤く染めあげながら、「その……だから……」とモゴモゴと口ごもる。
 そして意を決したかのように、彼女の小さな潤った綺麗な唇は言葉を紡いだ。
「だから……私が、母親のほうがいいな……って……うん…………」
 再びアリスは耳まで真っ赤にしながら、顔を背けて黙り込んでしまった。
 私はその言葉の意味を理解しようと数秒の時を必要とした。
 あれ、アリスが母親ってことは……え? あれ?
 私が言った子供って単語は気にしていないのかな。
 でもアリスが母親?
 私とアリスの子供ってことはいいの?
 え? 母親?
 私との間の?
 何巡もその問いが巡った後、私はアリスの言葉の意味をなんとなくだが理解した。
 これはまさか、本当に私との子供が欲しいという意味では……いや、ありえない、そんなことはない、あるはずがない。
 私はアリスと友達であって、そんな仲には発展していない。そりゃあ、少しはアリスのことは意識しているけど、疚しいことなんて何一つないはずである。アリスも同じ考えのはずだ。
 だけど、じゃあなんでアリスはそんなことを言ったのだろうか。冗談のつもりで言ったのだろうか。ならなんで顔を真っ赤にしているのだろうか。矛盾している。全然判らない。
 謎が謎を呼ぶ。考えれば考えるほど頭は混乱し、冷静さを失わせる。
 奥底から溶岩が湧き出てくるかのように、つま先から頭のてっぺんまでが熱くなり、呼吸や動機が荒くなる。
 きっとこれは私の思い違いのはずである。まさかあのアリスがそんなことを言うはずがない。私の捉え方が悪いんだ。うん、そうに違いない!
 プラス思考で物事を考えればなんとかなる。そう思っていても、アリスのことが気になって仕方がない。
 本当はどういう意味か問いただしてみたいのだが、怖くて怖くて聞けたものではない。
 むしろこの場から逃げ出したかったのだがお腹が痛くて動くことができない。
 それから腹痛が止まり、空が黄昏時になるまで私とアリスはその場から動くことができず、会話も途切れ途切れでぎこちない物しか続かなかった。
 気が狂いそうな一日であった。
 これからは食事の量に気をつけないと。




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